「コスメティック」

2003年1月21日
面白い。と言うには身に迫るものが多過ぎる、林真理子の作品。
30歳の沙美が、もう若くはない・・・と言う度にどきりとしてしまう、24歳の自分。
十代や二十歳のコムスメの頃にこれを読んでいたらきっと、ふうん、大人も色々大変だな、位の感想しか持たなかった。もう言い訳や弁解の通用しない、立派な「大人」の年齢である、自分を思う。

女を利用する男。男を利用する女。
実際のところなんて、もっとずっとドロドロ、混沌としている筈だ。それがビジネスというものだから。
私は「仕事と寝る女」になれるか。高みへと駆け上る為に、何をやってのけようとするだろうか。
不安もある。焦りもある。でも答えなんて無い。
怖いけど、楽しみ。今はそれしか言えないわ。


「化粧品っていうのはこの世で一番理不尽な商品かも知れない」

「本当に愛していたら、ドロドロになっても男と女は別れることが出来ない。そんな風にして仕事に惚れてしまう女というのは確かにいるんですよ」

「でも仕事なんて何をやっても空しさと背中合わせみたいなもんだよ。こっちの調子がよければ、その空しさはくるっとあちら側を向いて、調子が悪いと空しさは目の前にどんとくる。だから出来るだけ調子をよくして、空しさをあちら側に向かせるようにしなきゃいけないんだ」

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